Blues

 

私の造形は、まだまだ、恣意的だとおっしゃった方がいた。恣意的…。それを、解きほぐす方法を、私は音楽しか知らない。見る人を包みこむかたちになっていないことは、私自身が一番よく感じていたことであり、それは、リズムを感じてつくっていないということなのかもしれない。リズムの本質をまだかたちにできていないということなんだろうと思う。

 

どこか、ピントの外れた、焦点の合わない、はっきり見えない感じ。私は、それが心地よかったりする。肩の力の抜けるもの。あるがままを受け入れられる状態。または、あるがままを発信するもの。それを描くには、どうしたものだろう…。即興かな。即興性をかたちにする。頭をつかわない、身体で描く。私が、即興演奏をするときを思ってみる。あれは、いったい何をしているんだろう。

 

数字のランダム、はっきり見えない感じのイメージ。どれも、それ自身が、目的じゃない。私たちのありようを、観察する機会を与えてくれるもの。静かなもの。喉を突いて出る、静かなもののなかの躍動。無償のもの。おそらく、「愛」とよばれるべきもの。