ノリ

先日、参加していたイベント会場に来られたお客様(通りすがり?)、いいかんじのおじいさんでしたが江州音頭を私のそばでやってくださいました。江州音頭とは、滋賀県を中心に近畿各地で盆踊りに用いられる音頭です。持っていたジェンベで合わせましたが、リズムの感触はかなりファンキーでした。ダンス音楽なので背中からの跳ねっかえりはしっかりしていました。その方のお話では、「このあたり(大和八木)一帯、田原本、郡山(すべて奈良の地名)あたりは昔はみんな江州音頭やったな」とのことで、これでみなさん踊っていたようです。

 

詳しくはないのですが、若いころに民謡にふれる機会がありました。20代のころ隠岐民謡のお師匠さんとお仕事をさせていただいたことがあり、その時に聴いた音とリズムが忘れられないです。今も時々口ずさむ静かな民謡「浄土ヶ浦小唄」というのがあり、その歌詞も印象的です。旋律も哀愁があって素敵です。

 

キツい裏ノリのファンクや裏が回り過ぎて表にかえるようなラテンに染まってきた者として、あらためて各地の民謡を聴かされると感動します。ものやお金のないなかでも充分に楽しめる、深くたわむリズムです。感触は先に書いた通りファンクに近いものがあります。明治維新を期に学校での音楽が西洋化されましたが、そのころは西洋音楽のシステマチックなところを取り入れたい一心だったのでしょう。しかし、それはまだまだ固有のリズムが息づいていた真っ只中でした。でもそうやっているうちに即興的な謡やそれを載せるためのリズムを体に入れる機会が少しずつ減ってきて今に至っているのでしょうか。いつから、世間でもてはやされる音楽が裏ノリでなくなったのかなあと思います。